「扁平足」について思うところ③~なぜハイアーチが多いのか~。16.2.23
この記事は埼玉県さいたま市のインソール作製施設「Plus-R」のブログを
転載したものです。
『扁平足について思うところ』
今までの記事は
「扁平足」について思うところ①~扁平足は本当に最近多いのか?~
「扁平足」について思うところ②~扁平足と外反扁平足~
を御覧ください。
さて、前回は外反扁平足についての紹介と
外反扁平足になるとハイアーチが多いということを
ご紹介させていただいた。
なぜハイアーチが多いのかという事象にフォーカスを合わせ
今回も私なりの考えをお伝えしていきたいと思う。
今までのべ一万足以上のインソールを作ってきて
それに比例して多くの足もみてきた。
そこで感じるのが
「足の幅に対して、メーカーの考えとの温度差」
である。
日本の靴市場では
2Eが標準の幅
Eがスリム
3Eがワイド
4Eがスーパーワイド
といった売り方をしていることが多い。
しかし私自身が足のサイズを計測をしてみると
本当に足の幅が細い人が多いということ。
そしてそれは日本靴医学会、日本足の外科学会
などでは周知の事実である。
ようするに足と靴の専門家は
現代人の足の幅は細い人が多い
ということを知っているということだ。
実際どの程度の足の細さかというと
JISにおける靴のサイズ(JISS5037)規格で見てみると
例えば男性の場合は幅が細い方から広い方に向けて
A/B/C/D/E/2E/3E/4E/F/G
と幅のサイズがあるが
計測してみると市場でレギュラーとされている
2EどころかCとかBなんて幅がザラである。
どうにかするとAにも届かない足。
要するに日本の規格にないほどの細い足
なんていうのも珍しくない。
実際は足の幅が細い人が沢山いるのに
メーカーは幅が細い靴を作らない。
これが先に述べた
「足の幅に対して、メーカーの考えとの温度差」
である。
では、ここからが本題。
なぜハイアーチが多いのかの一考。
前述のとおり、当施設にお見えになる方は
足が幅が細い方が本当に多い。
加えて大きいサイズの靴を履いている方も多い。
足幅が細い方がジャストフィットの幅を選べず
広い靴を選ばざるおえない市場の現状。
もしくは例えば
ジャストフィット23.0cmの方が24.0cmとか
大きい靴を履いていたとする。
となるとどうなるか。
靴の中で足が前後左右に暴れる不安定になる。
そして暴れる、不安定になるとどうするか。
・脱げないように靴の中で足をグーにする
・安定感を獲得するために靴の中で足をグーにする
といったことがおこる。
例えばスリッパやサンダルなど、
覆いのない靴や不安定な靴を履いた時に
履物の中で足をグーにしたことがある経験に
心あたりがある方もいるはずだ。
そもそもなぜ、足をグーに出来るのかというと
それは
『足をグーにする筋肉(足底筋)が活動(収縮)しているから』
だ。
大きい靴や不安定な靴を履く→
安定感を得るためにグーにする→
グーにするたび足底筋が収縮→
それを繰り返していると・・・
ハイアーチの出来上がりである。
事実、当施設にいらした方の経過を追ってみると
もともとはハイアーチであったが
適正なサイズの靴を履いて頂き、
ちゃんとした靴の履き方を指導し、それを実践して頂き、
それに対してインソールを作製しただけで
アーチの形状が正常に回復した事例が幾つもある。
要するにグーにする必要がなくなったので
足底筋が過度に収縮する必要がなくなった。
その結果アーチが正常になった。
といったところか。
足の幅が細くなると比例してかかとの幅も細くなってくる。
幅の細さに加え、かかとの幅の細さも合わせてとても目につく。
かかとの幅にJIS規格はないが、
幅を持て余す靴を履いていて
かかとがジャストフィットであるわけがない。
かかとが不安定であれば足首にストレスを加え
それが足首の外反方向へのストレスを与えることも
安易に想像ができる。
以上が私の考える
外反扁平の発生機序の中の一因に対する一考と
ハイアーチの一因に対する一考である。
次回は扁平足シリーズ最終回。
実際の扁平足について触れようと思う。
Plus-R 市塚
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Plus-R
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カイロプラティック・整体・骨盤矯正
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