そもそも胼胝(タコ)って何?

辞書で胼胝を調べてみると…

繰り返し圧迫を受けた皮膚の部分が角質化し厚くなったもの。
ペンだこ・座りだこ・肘(ひじ)だこなど。べんち。
「耳に―ができるほど聞かされた」

とか

絶えず機械的刺激を受けたために、皮膚の表面が角質化して厚く固くなったもの。胼胝(べんち)

なんて説明されています。

簡単にいうと、胼胝とは人が起こす体を守ろうとする作用(防衛反応)の1つです。

たとえば野球選手。
バットを持って素振りをすると手のひらにマメができます。
小学生くらいが素振りをたくさんすると、すぐにマメがつぶれて血が出たりします。
しかしプロ野球選手までともなると、そう簡単にマメがつぶれたりはしません。

ようするに、人間の体の特定の部分に継続して同じ刺激が加わり続けるとその部分に対して
・出血しないように。
とか
・感染しないように。
といった目的で体を守るためにおこる皮膚の角質化という防衛反応が胼胝(タコ)なんです。

たこ・うおのめ・いぼの違い

たこ・・・正式名称は胼胝(べんち)基本的に圧力や摩擦によってできる。
魚の目・・・正式名称は鶏眼(けいがん)基本的に圧力や摩擦によってできるが、骨や関節の上にできることが多い。
イボ・・・正式名称は疣贅(ゆうぜい)基本的に圧力や摩擦が生じないところにできる。ウィルス性で感染することがある。

胼胝(タコ)を画像でご紹介

胼胝(タコ)ってこんなふうになっちゃうんです。

胼胝(タコ) 胼胝(タコ)
胼胝(タコ) 胼胝(タコ)

なんで胼胝(タコ)ができちゃうんだろう?

胼胝(タコ)ができる原因は様々ですが、その中でも数例をご紹介させていただきます。

胼胝(立ち姿勢) 胼胝(タコ)ができる原因①
立ち方による荷重
膝の変形や股関節の変形、O脚・X脚、足首の構造上の問題などで足の裏にかかる体重のかかり方に偏りが生じることにより胼胝(タコ)ができます。
胼胝(歩き姿勢) 胼胝(タコ)ができる原因②
歩き方による荷重
膝の変形や股関節の変形、O脚・X脚、足首の構造上の問題などで歩く時に足の裏にかかる体重のかかり方に偏りが生じることにより胼胝(タコ)ができます。

胼胝(タコ)ができ原因③
開帳足
開帳足に関してはこちらをご覧ください。

胼胝(タコ)ができる原因④
大きい靴(サイズの合わない)を履く。

大きい靴(サイズの合わない)を履くとなぜ胼胝(タコ)ができるの?

大きな靴(サイズの合わない)を履いていると、靴の中で足が前後左右に暴れやすくなります。その時に靴の中で足の一部がが繰り返し擦れます。
繰り返し起こる摩擦から皮膚を保護しようと角質化がすすみ、やがて胼胝(タコ)になります。

大きい靴矢状

大きな靴を履くと靴の中で足が暴れ

種子骨矢状

足が靴にこすれて胼胝ができます

キツイ靴の場合は「痛くなる」から 選ばないことが多いのですが、 大きい靴の場合は「痛くならない」からと、大きい靴を履いている人が多いのです。
が・・・
大きい靴を選ぶことによって生じるデメリットもあるんです。

ではどうすればいいの?

もちろんできてしまった胼胝(タコ)には「皮膚科で削ってもらう」などが有用となってきます。しかし根本的な原因が解決されない限り、それらはその場しのぎのものにしかなりえません。
まずは、しっかりと合ったサイズの靴を履くことが大事で、インソールで胼胝(タコ)の部分に負担が掛からないような立ち方、歩き方ができるようにすることなどが有用となることが多いです。